腰椎分離症の症状
腰の痛み。またお尻、太ももにかけての痛みが出る場合もある。腰を反らせるときに痛みが増悪する。足の痺れや痛み。
好発年齢は10代のスポーツをしている子供に多い。
腰椎分離症の原因
多くはスポーツ動作でジャンプや腰を捻ったり反ったりの繰り返しで起ります。筋肉が硬い人は腰椎に掛かる負担が大きくなり分離症になりやすくなります。
腰椎分離症の病態
腰椎の椎弓根部で骨の連続性が絶たれた疲労骨折です。
腰椎分離症の治療
基本的には保存療法が第一選択です。温熱療法、電気治療、ストレッチ、運動療法、マッサージを行います。骨癒合を期待する場合は6ヶ月~12ヶ月安静を要します。
長期化する場合や動揺性が強い場合は手術を行うこともあります。
腰椎分離症の予防
腰椎分離症の予防にはストレッチと体幹トレーニングが効果的です。
太もも前側のストレッチ
- 安定する壁などを右にして立つ
- 右手を壁に置き、体を安定させる
- 左手で左足の甲を持ち、膝を曲げていく
- 太もも前部が伸びているのを感じながら30秒キープ
- 4の時、軽く太ももを後ろに引きましょう
- ゆっくりと元に戻し、右足も同様に行う
太もも裏のストレッチ
- かかとを床につけてしゃがむ
- 両方の足首を持つ
- 胸と膝をつける
- 胸と膝が離れないようにお尻をあげていく
- 限界まであげたら5秒キープ
- 1に戻って5回繰り返す
- 3セット行う
股関節の前側のストレッチ
- 右足を前、左足を後ろにして足を大きく前後に開く
- 左膝を床につける
- 上体を起こしたまま体を前に押し出す
- 30秒キープ
- 足を逆にして伸ばす
お尻のストレッチ
- 仰向けに寝て両膝を立てる
- 右足首を左太ももにのせて右膝を外側に開く
- 左太ももを持って胸に引き寄せる
- 30秒キープ
- 足を変えて逆の足も伸ばす
背中のストレッチ
1.手と膝を肩幅に開いて四つん這いになる
2.背筋を伸ばしたままお尻を後ろに引いていく
3.肘をまっすぐ伸ばす。
4.30秒キープ
多裂筋のトレーニング
- 四つん這いになる
- 右手と左足を真っ直ぐ伸ばす5秒キープ
- 右肘と左膝をお腹の下でくっつける
- 20回繰り返す
- 逆の手と足に変えて2~4を繰り返す
腹横筋のトレーニング
- うつ伏せに寝る
- 腕を肩幅に広げて肘の角度を90度にして軽く上体を起こす
- お腹を持ち上げてつま先で体を支える
- 顔を前に向け足から首まで一直線になるようにする
- 30秒キープ
- 3セット
骨盤底筋のトレーニング
- 仰向けに寝る
- 膝を90度に曲げて立てる
- お尻、腰、背中の順番で持ち上げて膝から肩まで一直線になるようにする
- 30秒キープ
- 3セット
横隔膜のトレーニング
- お腹に手を当てて仰向けに寝る
- 口をすぼめてゆっくり口から6秒息を吐くお腹をへこませる
- 華から3秒息を吸うお腹を膨らませる
- 1分間繰り返す
最後に
腰椎分離症は疲労骨折です。ですから発生初期段階であれば本来は他の骨折と同じで骨がくっつくまで安静にしていなければいけません。ただ好発年齢から考えて長期間の部活などのスポーツの活動休止が困難な例が多くみられます。安静が保てず骨が分離したままになってしまうと安定性が保てず腰痛の再発を繰り返してしまいます。安静が必要になるのは一時的なものなのでしっかり休むことも必要です。
深谷市、熊谷市で腰痛を感じたら当院にご相談ください。