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- タナ障害について|深谷市ふじ接骨院
「タナ」とは膝関節の内側(大腿骨と膝蓋骨の間)に存在する滑膜のヒダのことをいいます。ちなみに漢字で表記すると棚障害です。正常な日本人の膝に50パーセントの確立で存在します。滑膜ヒダの起源は人間の進化の過程での発生期の遺残といわれています。
そもそも滑膜とは膝の動きを滑らかにする滑液という液体を作っている薄い膜です。滑膜に炎症が起きてしまうと、膝を滑らかに動かすことができなくなったり、膝を動かすと痛みを感じたりします。
『タナ障害』は、野球や、バレーボール、バスケットボール、ハンドボールなど膝の曲げ伸ばしを頻繁に繰り返し行う運動選手によくみられますが、運動習慣のある人は誰しも起こり得る病気です。一般的な中高生の部活動で発症することも多くみられます。
タナ障害はこの滑膜ヒダが何らかの外的刺激により炎症を起こした状態をいいます。スポーツ時の激しい屈伸運動をきっかけに痛みが出現するケースが多く見られます。
診断には極めて少量の造影剤を使ったX線関節造影やMRIが有効です。特に関節造影は比較的簡便である点と、滑膜ヒダの大きさや厚さを判断するうえで非常に有用です。
スポーツ活動による膝の曲げ伸ばしを繰り返したり、捻ったりの動作を繰り返すと、『滑膜ひだ』が狭くなってしまい炎症を起こしてしまうのが原因で起こります。大きな外傷がなくても、曲げ伸ばしや、捻る動作を繰り返すと徐々に痛みが増えてくることもあります。
滑膜ひだ(タナ)の形状による分類
滑膜ひだ(タナ)には形状により分類分けをすることができます。MRIの画像診断により形状を確認できます。
A型
ひだの内壁が索状に盛り上がっている。
B型
ひだは膜状で幅が狭く、しかし大腿骨内側顆を覆うまでには至っていない。
C型
ひだは厚く広くなり、しかも大腿骨内側顆の前面を覆うもの。
D型
ひだに穴があいており、遊離縁の一部が索状になったもの。
A型B型の場合はタナ障害になるリスクは低いものの注意は必要で、C型D型の場合は高リスクにあります。
タナ障害の症状
最初の症状としては、膝のお皿と言われている部分である膝蓋骨の内側や下側に痛みを自覚します。
徐々に『膝がぐらぐらする』といった、動かしにくさを自覚するようになります。やがて、痛みが出現し、動ける範囲内が制限されるようになります。徐々に痛みや動かしにくさは悪くなり、数分歩行するだけで痛みが出現するようになります。
さらに悪化すると、歩行中や運動中、突然、膝くずれを起こしてしまいます。
タナ障害の検査法
徒手検査では、『タナテスト』と呼ばれる検査が行われます。この検査では、膝蓋骨の内側の下の方を医師が親指で押さえた状態で、膝を曲げます。このときに痛みを自覚するときや、医師が『ひっかかり』を感じるときに『タナ障害』が疑われます。。
タナテスト
①患者はベッドに仰向けになります。
②術者は片方の手は膝蓋骨(膝のお皿)の内側に親指で掴むように持ちます。もう片方の手はかかとの辺りを持ちます。
③術者は患側の膝関節を屈伸運動させます。
④この時に疼痛やクリックが誘発されれば陽性です。
あくまでも簡易的な検査であり、疼痛などを誘発する場合があるので繰り返し行うべきものではない為、心当たりのある方は一度医療機関を受診しMRIを受けていただくことをお勧めします。
タナ障害の治療法
受傷した直後は所謂RICE処置をすることが重要になってきます。
・R: Rest(安静)
・I: Icing(冷却)
・C: Compression(圧迫)
・E: Elevation(挙上)
患部を安静に冷やして固定して心臓より高い位置に挙げる事で内出血や血腫の形成を緩やかにする目的で行います。
その後は手術をしない保存的治療か外科的治療をするかになりますが、当ブログでは保存的治療を深掘りしたいと思います。
保存的治療法
タナ障害を発症すると、炎症によって膝関節の動きが鈍くなってしまったり、ひどい時には膝の曲げ伸ばしが困難になり、日常生活に支障が生じます。保存的治療の原則は、活動性の低下を含めた生活指導と膝まわりの筋肉の筋力増強を行いながら、日常生活やスポーツ活動に復帰させることです。
大腿四頭筋のトレーニング方法
①背もたれのある椅子に深く腰掛けます
②片足をゆっくり水平まで持ち上げます
③5秒間キープします(息を止めながらすると血圧があがりとても危険です)してください。
④ゆっくりと元に戻します
⑤これを互いに2〜3回繰り返します。
大腿四頭筋のトレーニング方法その2
①ベッドに仰向けになり、膝の裏に丸めたタオルを入れます。
②そのタオルを潰すように膝を伸ばします
③5秒間キープします(息を止めながらすると血圧があがりとても危険です)してください。
④ゆっくりと元に戻します
⑤これを互いに2〜3回繰り返します。
①足を伸ばして座り、かかとの下にタオルを置きます
②かかとをゆっくりとお尻に近づけて、できるだけ膝を曲げます(息を止めながらすると血圧があがりとても危険です)
③かかとをゆっくりお尻から遠ざけて、できるだけ膝を伸ばします(息を止めながらすると血圧があがりとても危険です)
④これを互いに2〜3回繰り返します。
大腿四頭筋(太もも)のストレッチ
①ベッド仰向けになり伸ばしたい足を曲げます。
②右側を伸ばしたい場合は右手で右足を引き上げ、右足のつま先をお尻の方へ引き寄せてください。(息を止めながらすると血圧があがりとても危険です)。
③そのまま10秒程キープします。
④反対側の足も同じようにストレッチします。
大腿四頭筋(太もも)のストレッチその2
①壁に手をつき伸ばしたい方の足をつかみます。
②そのまま10秒程キープします。
③反対側の足も同じようにストレッチします。
体重をかけられるような段階になってきたらウォーキングによるリハビリも重要になってきます。
ウォーキングによる全身運動により膝まわりの筋肉だけでなく全身の筋肉を使うことで少しずつ競技に復帰する体力作りになります。
①背筋を伸ばし、軽くお腹を引き締めて歩く。
②腕を足の動きに合わせて自然に振る。
③歩幅は、足を着地するときに膝が軽く曲がる程度にとる。
④拇趾(つま先)で地面を蹴る。
⑤かかとから着地する。
当院では、まずお話を伺った後に視診・触診・検査等を行い、その症状に合わせた治療を提案し、施術させて頂きます。
症状に合わせた治療を提案させて頂くのに以下の治療を中心に行っております。
1つ目は、筋肉に対して、刺激を与え、血流の流れを良くし、回復力を高めて上げる「筋治療」を施術します。
2つ目は、骨盤のゆがみを矯正し、身体のバランスを整え、神経・血流の流れを良くして、回復力を高める「骨盤矯正」を施術します。
当院では、アジャスターという器具を使用し、矯正するため、身体の負担を少ない状態で受けれるため、年齢問わず施術出来ます。
3つ目は、痛みが出ている場所のツボや治療点を見つけ、鍼をさして微電流を流すことによって血行を良くして筋の緊張を緩める「鍼治療」を施術します。また、鍼を刺すことで痛みを感じる限界値を上げて痛みを感じにくくなるように促します。
当院の鍼治療で使用する鍼は細い鍼を使用し、施術する為、少ない痛みで施術出来ます。
4つ目は、痛みがある部分に対して、より深い刺激を与えて、身体の回復力を高め、早く痛みを改善出来るようにする「超音波治療」を施術します。
こちらは「EU-910」という機械を使用して、施術します。
タナ障害を発症した時には
①RICE処置を行う。
②膝まわりの筋肉のトレーニングを行う。
③マッサージなどで膝まわりの筋肉を緩める。
④膝に負担のかからない体重管理。
をすることが重要になってきます。タナ障害は膝の曲げ伸ばしをするスポーツ活動をされている方なら誰でも起こりえます。また、生まれつきのタナの形状によっても起こるリスクは高まります。なので、該当するひとはリスクがあることを頭の片隅において、膝まわりの筋肉の強化やストレッチをすることで膝への負担を軽減させることを意識してください。また、タナ障害は実際のところ多少の動かしにくさや、痛みがありながらも、運動を継続して行うことができるため、症状は一時的なものでそのうちに落ち着くだろうと思い我慢してしまうことが多くあります。そうなると重症化したり、治療期間が長引き競技に復帰できるまで時間がかかります。焦る気持ちを抑えつつ、症状の緩和を目指していくことが大事になります。
ふじ接骨院・鍼灸院では、深谷市・籠原エリアを中心に、お客様一人一人に合わせた施術を心がけています。
スポーツをしていて起きてしまった外傷や交通事故での治療など幅広く対応させていただきます。
また日常で起こる肩や腰などの慢性的な痛みがある方もアットホームな雰囲気の当接骨院にぜひお気軽にご相談いただければと思います。
1986年6月24日 AB型
趣味:サッカー観戦、ゴルフ
資格:柔道整復師