- ホーム
- ブログ
- 膝の前側の痛みについて
膝の前側が痛む原因も様々になってきます。年齢や性別、スポーツ活動の有無や体形や体格だったり生活習慣によっても違ってきます。膝の前側に痛みを有する各種疾患から見ていきましょう。
「膝蓋腱炎(しつがいけんえん)」とは、“ジャンパー膝”とも呼ばれ、主に膝の前面が痛むスポーツ疾患です。
名前のとおり、ジャンプやダッシュのような膝の曲げ伸ばし動作を頻繁に繰り返すことなどにより、膝蓋骨(膝のお皿の部分)の腱に炎症が起こり、膝前面の痛みを引き起こします。日常的にスポーツを行う10代~30代の若い世代に多く見られる疾患です。
また、日常的に激しい運動をせず、週に数回走る、もしくは健康を考えてランニングを始めたという方でも生じることがあります。筋肉・腱が固くなっているのに突然運動を始めるとそのような状態になる場合もありますので、ストレッチを運動の前後に取り入れることで予防が期待できます。
基本的には充分に休息し、膝蓋腱を安静にすることで一過性で済むことがほとんどですが、スポーツ選手は損傷した膝蓋腱が修復する余裕がないほど頻繁に運動してしまうことがあり、これにより膝蓋腱の細かな損傷が慢性化・蓄積して治療が必要になることがあります。
膝の前十字靭帯は、膝関節の真ん中で大腿骨(だいたいこつ:太ももの骨)と脛骨(けいこつ:すねの骨)をつなぐ、強靭なコラーゲンの繊維束です。膝関節内で十字に交差した2本の靭帯のうち、前方に位置しているものを膝前十字靭帯と呼びます。
大腿骨の後ろから脛骨の前方につながっており、脛骨が前にずれることを防いで関節が異常な角度に曲がることを阻止することにより関節を保護する役割を持ち、それと共に膝関節が滑らかに動くように補助する役割もあります。
受傷機転は大きく2つに分けられます。
接触型:ラグビーや柔道など内反・外反の外力を受けて受傷するもので、内・外側側副靭帯などの複合損傷となりやすく、男性に多いといわれています。
非接触型:バスケットボール、バレーボール、ハンドボールなどの減速動作の多い種目で頻発し、ジャンプの着地、方向転換などで受傷するケースが多く、女性に多いといわれています。
受傷時、前十字靭帯損傷では多くの場合「プチッ」「グキッ」などの音を伴うことがあります。
関節内に出血が起こるため、数時間で膝関節周囲が大きく腫れます。痛みのため動けなくなり、膝関節の曲げ伸ばしが困難になります。
受傷後の症状として「膝がぐらぐらする」「膝に力が入らない」「膝が完全に伸びない、正座ができない」「スポーツ復帰して何度も膝を外してしまう」「膝が腫れて、熱を持つ」などがあります。
予後は変形性膝関節症を発症する場合があり、スポーツ活動を行う方では靭帯再建術を行うことがあります。
膝関節には骨と骨の間に軟骨があるのが普通です。軟骨があることで骨同士がぶつかってしまうのを防いでいます。ところが年齢とともに関節に炎症が起きると軟骨がすり減ってしまいます。すると骨に負担がかかり、骨の形も綺麗ではなくなり、ボコボコしたいびつに変形するため、変形性膝関節症と言います。
痛くて正座ができない、階段を降りるときに痛い、椅子から立ち上がる時に痛みが走るなどの症状が代表的です。また炎症が強いときには夜寝ているときもチクチク、ズキズキと痛いという場合もあります。骨の変形が激しい場合、歩くたびに骨がぶつかり合って痛むようになります。
変形性膝関節症になぜなるのかはいくつかの原因がありますが、そのうちの一つは肥満による膝に対して過度の荷重がかかり、軟骨がすり減ってしまうことがあげられます。
10~15歳の成長期の子供が、ジャンプやボールをけるスポーツをし過ぎると、発生します。
大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)の力は、膝蓋骨を経由して膝を伸展させる力として働きます。膝を伸ばす力の繰り返しにより、大腿四頭筋が膝蓋腱付着部を介して脛骨結節を牽引するために、脛骨結節(お皿の下の骨)の成長線に過剰な負荷がかかり成長軟骨部が剥離することで生じます。
この時期は急激に骨が軟骨から成長する時期です。
脛骨結節が徐々に突出してきて、痛みがでます。炎症が強い場合は赤く腫れたり、熱を持ったりします。休んでいると痛みが無くなりますが、スポーツを始めると痛みが再発します。
成長期の一過性の病気で、成長が終了すると、多くは治癒します。この時期はスポーツを控えることが大切です。
上記の症状を強くさせないためには、大腿四頭筋のストレッチングやアイスマッサージなどを行うことが大切です。
スポーツや転倒したり痛めてしまったら
受傷した直後は所謂RICE処置をすることが重要になってきます。
・R: Rest(安静)
・I: Icing(冷却)
・C: Compression(圧迫)
・E: Elevation(挙上)
患部を安静に冷やして固定して心臓より高い位置に挙げる事で内出血や血腫の形成を緩やかにする目的で行います。
その後は手術をしない保存的治療か外科的治療をするかになりますが、当ブログでは保存的治療を深掘りしたいと思います。
保存的治療法
膝前十字靭帯損傷や膝蓋腱炎など損傷や炎症によって疼痛や固定していたことによる筋肉の萎縮により膝関節の動きが鈍くなってしまったり、損傷によって組織同士が癒着して関節が動きづらくなったりすると膝の曲げ伸ばしが困難になり、受傷後の日常生活に支障が生じます。保存的治療の原則は、活動性の低下を含めた生活指導と膝まわりの筋肉の筋力増強を行いながら、日常生活やスポーツ活動に復帰させることです。
保存的治療法として、固定や荷重をしないように松葉杖を用いての生活をしたり、その段階を過ぎたら膝の周りの筋肉のトレーニングや固定により硬くなってしまった筋肉を緩めるためにストレッチ運動などを行います。
体重をかけられるような段階になってきたらウォーキングによるリハビリも重要になってきます。
ウォーキングによる全身運動により膝まわりの筋肉だけでなく全身の筋肉を使うことで少しずつ競技に復帰する体力作りになります。
①背筋を伸ばし、軽くお腹を引き締めて歩く。
②腕を足の動きに合わせて自然に振る。
③歩幅は、足を着地するときに膝が軽く曲がる程度にとる。
④拇趾(つま先)で地面を蹴る。
⑤かかとから着地する。
当院では、まずお話を伺った後に視診・触診・検査等を行い、その症状に合わせた治療を提案し、施術させて頂きます。
症状に合わせた治療を提案させて頂くのに以下の治療を中心に行っております。
1つ目は、筋肉に対して、刺激を与え、血流の流れを良くし、回復力を高めて上げる「筋治療」を施術します。
2つ目は、骨盤のゆがみを矯正し、身体のバランスを整え、神経・血流の流れを良くして、回復力を高める「骨盤矯正」を施術します。
当院では、アジャスターという器具を使用し、矯正するため、身体の負担を少ない状態で受けれるため、年齢問わず施術出来ます。
3つ目は、痛みが出ている場所のツボや治療点を見つけ、鍼をさして微電流を流すことによって血行を良くして筋の緊張を緩める「鍼治療」を施術します。また、鍼を刺すことで痛みを感じる限界値を上げて痛みを感じにくくなるように促します。
当院の鍼治療で使用する鍼は細い鍼を使用し、施術する為、少ない痛みで施術出来ます。
4つ目は、痛みがある部分に対して、より深い刺激を与えて、身体の回復力を高め、早く痛みを改善出来るようにする「超音波治療」を施術します。
こちらは「EU-910」という機械を使用して、施術します。
膝の前側の痛みを有する疾患として、
①膝蓋腱炎(ジャンパー膝)
②膝前十字靭帯損傷
③変形性膝関節症
④オスグッド
などがあります。スポーツ活動において受傷する可能性があるものや日常生活において発症するものもありますが、そのどれにおいても自身の体格にあった体重管理や筋力維持が予防や受傷後のリハビリ期間でも重要になってきます。そのためにも普段からストレッチや膝まわりの筋肉のトレーニングはとても大事になります。膝の曲げ伸ばしは何をするにしてもする動きになりますので、誰でも関係する可能性のあるものなので何事もケアが大事になります。
ふじ接骨院・鍼灸院では、深谷市・籠原エリアを中心に、お客様一人一人に合わせた施術を心がけています。
スポーツをしていて起きてしまった外傷や交通事故での治療など幅広く対応させていただきます。
また日常で起こる肩や腰などの慢性的な痛みがある方もアットホームな雰囲気の当接骨院にぜひお気軽にご相談いただければと思います。
1986年6月24日 AB型
趣味:サッカー観戦、ゴルフ
資格:柔道整復師