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- 膝の後ろ側の痛みについて
そもそも膝の後ろ側が痛む原因も様々になってきます。年齢や性別、スポーツ活動の有無や体形や体格だったり生活習慣によっても違ってきます。膝の後ろ側に痛みを有する各種疾患から見ていきましょう。
膝裏がポッコリ腫れている場合は、ベーカー嚢腫と呼ばれるコブが原因として考えられます。膝関節は関節包という袋状の組織で包まれていて、その中は関節液という液体で満たされています。また、筋や腱などの摩擦を減らし滑らかに動かすために、膝関節内には滑液包と呼ばれるさらに小さな袋状の組織が存在します。何らかの要因で炎症が起きて関節液が異常に分泌されることで、膝裏にある滑液包内に溜まるとしこりが生じるのです。関節液は本来、関節のスムーズな動きを助ける役割を果たしていますが、過剰に分泌されるとこのようにコブのように腫れ上がり、痛みを伴うことがあります。この疾患は60代以上に多く見られますが、ひざを酷使していたり、関節に負担のかかる生活だったりすると若い年齢でも発症することはあります。
通常、腫れは次第に消えていきますが、嚢胞がゴルフボールほどの大きさになり、破裂すると痛みや腫れが生じることがあります。また、変形性膝関節症や半月板損傷、関節リウマチなどの病気と合併しているケースも多いため注意が必要です。
膝後十字靭帯損傷
後十字靭帯は大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)の中心部を前十字靭帯とともに繋いでいる膝関節内の靭帯です。前十字靭帯と十字のかたちに交差して膝関節を支えています。
後十字靭帯の損傷は膝から下の部分がうしろへ押し込まれ強い力が加わったときに発生します。
後十字靭帯を損傷する最も多い原因は、転倒の際に地面に強く膝の前面を打ち付けたり、ラグビーのようなコンタクトスポーツで”すね”の前面に相手プレイヤーがぶつかったり、交通事故で”すね”に強い衝撃が加わるなどです。
強い不安定性のない後十字靭帯損傷の場合、保存的治療(手術をしない治療)を行うことが一般的です。
不安定性が軽度の場合はテーピング固定や包帯による固定を行い、リハビリで可動域の回復や筋力の増強を行うことで後十字靭帯の機能を補うようにします。不安定性が強い場合は、早期から装具療法を行います。
症状が落ち着いてきたらリハビリとして運動療法を行うことが大事です。損傷した患部を守るために患部周辺の筋肉を増やして患部への体重負荷軽減を目的とし、筋力トレーニングが主になります。後十字靭帯損傷で運動療法の対象となる代表的な筋肉は大腿四頭筋(だいたいしとうきん)です。大腿四頭筋とは、太ももの前面にある面積の大きい筋肉で、膝を支える主要な筋肉と言えます。
膝関節には骨と骨の間に軟骨があるのが普通です。軟骨があることで骨同士がぶつかってしまうのを防いでいます。ところが年齢とともに関節に炎症が起きると軟骨がすり減ってしまいます。すると骨に負担がかかり、骨の形も綺麗ではなくなり、ボコボコしたいびつに変形するため、変形性膝関節症と言います。
痛くて正座ができない、階段を降りるときに痛い、椅子から立ち上がる時に痛みが走るなどの症状が代表的です。また炎症が強いときには夜寝ているときもチクチク、ズキズキと痛いという場合もあります。骨の変形が激しい場合、歩くたびに骨がぶつかり合って痛むようになります。
変形性膝関節症になぜなるのかはいくつかの原因がありますが、そのうちの一つは肥満による膝に対して過度の荷重がかかり、軟骨がすり減ってしまうことがあげられます。
深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)
窮屈な座席で長時間同じ姿勢のままでいると、血の流れが悪くなり血管の中に血のかたまりが作られ、そこに痛みや腫れが生じることがあります(深部静脈血栓症)。血のかたまりがはがれ、肺の血管につまると、胸が痛い、呼吸が苦しいなどの症状をおこします(肺塞栓症)。肺塞栓症は、程度が重いと死亡する可能性もある重大な病気です。
エコノミークラス症候群とも呼ばれますが、ビジネスクラスやファーストクラスでも起き、また、その他の交通機関でも長時間同じ姿勢をとった場合に起きる可能性があります。
深部静脈血栓症の要因としては、脱水や、ホルモン剤、がんに対する化学療法などが挙げられます。 また、肥満や妊婦、高齢の方も注意が必要です。
予防方法として水分をしっかりととります。アルコールを飲むと脱水を起こしやすいので、ほどほどにしましょう。時々足と体を動かしましょう。座ったままでできる運動の1例として、床につま先をつけかかとを上げ、左右の親指を3秒間押し合う。次にかかとを床につけてつま先を上げ、同様に左右の親指を3秒間押し合う。これを10回繰り返す運動を、30分に1回行う方法があります。また、服装はきつい服ではなくゆったりとした服を着るようにしましょう。
スポーツや転倒したり痛めてしまったら
受傷した直後は所謂RICE処置をすることが重要になってきます。
・R: Rest(安静)
・I: Icing(冷却)
・C: Compression(圧迫)
・E: Elevation(挙上)
患部を安静に冷やして固定して心臓より高い位置に挙げる事で内出血や血腫の形成を緩やかにする目的で行います。
その後は手術をしない保存的治療か外科的治療をするかになりますが、当ブログでは保存的治療を深掘りしたいと思います。
保存的治療法
基本的によほど重症でなければ観血的治療、所謂手術の適用ではない症状の場合がほとんどのため、保存的治療として活動性の低下を含めた生活指導と膝まわりの筋肉の筋力増強を行いながら、再発防止や日常生活やスポーツ活動に復帰を目標に行いましょう。
保存的治療法として、固定や荷重をしないように松葉杖を用いての生活をしたり、その段階を過ぎたら膝の周りの筋肉のトレーニングや固定により硬くなってしまった筋肉を緩めるためにストレッチ運動などを行います。
体重をかけられるような段階になってきたらウォーキングによるリハビリも重要になってきます。
ウォーキングによる全身運動により膝まわりの筋肉だけでなく全身の筋肉を使うことで少しずつ競技に復帰する体力作りになります。
①背筋を伸ばし、軽くお腹を引き締めて歩く。
②腕を足の動きに合わせて自然に振る。
③歩幅は、足を着地するときに膝が軽く曲がる程度にとる。
④拇趾(つま先)で地面を蹴る。
⑤かかとから着地する。
当院では、まずお話を伺った後に視診・触診・検査等を行い、その症状に合わせた治療を提案し、施術させて頂きます。
症状に合わせた治療を提案させて頂くのに以下の治療を中心に行っております。
1つ目は、筋肉に対して、刺激を与え、血流の流れを良くし、回復力を高めて上げる「筋治療」を施術します。
2つ目は、骨盤のゆがみを矯正し、身体のバランスを整え、神経・血流の流れを良くして、回復力を高める「骨盤矯正」を施術します。
当院では、アジャスターという器具を使用し、矯正するため、身体の負担を少ない状態で受けれるため、年齢問わず施術出来ます。
3つ目は、痛みが出ている場所のツボや治療点を見つけ、鍼をさして微電流を流すことによって血行を良くして筋の緊張を緩める「鍼治療」を施術します。また、鍼を刺すことで痛みを感じる限界値を上げて痛みを感じにくくなるように促します。
当院の鍼治療で使用する鍼は細い鍼を使用し、施術する為、少ない痛みで施術出来ます。
4つ目は、痛みがある部分に対して、より深い刺激を与えて、身体の回復力を高め、早く痛みを改善出来るようにする「超音波治療」を施術します。
こちらは「EU-910」という機械を使用して、施術します。
膝の後ろ側の痛みを有する疾患として、
①ベーカー嚢腫
②膝後十字靭帯損傷
③変形性膝関節症
④深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)
などがあります。膝の後ろ側に痛みを有する症状のものは年齢の変化や体重増加などの日常生活の延長線のものが多いですがスポーツ活動や交通事故でも痛みの原因になるものもあるので、すべてのひとが注意が必要です。そのためにも普段からストレッチや膝まわりの筋肉のトレーニングはとても大事になります。膝の曲げ伸ばしは何をするにしてもする動きになりますので、誰でも関係する可能性のあるものなので何事もケアが大事になります。
ふじ接骨院・鍼灸院では、深谷市・籠原エリアを中心に、お客様一人一人に合わせた施術を心がけています。
スポーツをしていて起きてしまった外傷や交通事故での治療など幅広く対応させていただきます。
また日常で起こる肩や腰などの慢性的な痛みがある方もアットホームな雰囲気の当接骨院にぜひお気軽にご相談いただければと思います。
1986年6月24日 AB型
趣味:サッカー観戦、ゴルフ
資格:柔道整復師